【サッカー】初陣で見えた森保ジャパンの輪郭。コアメンバーとなるのは誰だ!?

3倍理論 ★

森保カラーは色濃く現われずとも…

［キリンチャレンジカップ2018］日本３-０コスタリカ／９月11日／パナソニックスタジアム吹田
　
　９月11日、ついに森保ジャパンが船出した。９月７日に札幌で予定されていたチリ戦が現地の地震の影響で中止になったため、４日遅れでの初陣となったが、大阪でコスタリカと対戦した新生日本代表は３-０と好スタートを切った。
　
　森保一監督が選択したシステムはオーソドックスな４-４-２。GKは東口順昭、最終ラインは左から佐々木翔、槙野智章、三浦弦太、室屋成、中盤はボックス型でボランチは青山敏弘、遠藤航、中盤２列目は左に中島翔哉、右に堂安律、２トップは南野拓実、小林悠という顔ぶれだった。
　
「森保さんの色はそこまで出ませんでした」。青山の言葉通り、初戦から“森保カラー”全開というわけにはいかなかった。ただ「前の選手は自分で剥がす能力が非常に高かったので、後ろはシンプルにやっていました」（青山）と、前線の個性的なタレントたちを活かそうと、後方の選手はボールを奪えば素早く前へつなぐ狙いは随所で見られた。
　
　そのなかで選手たちのパワーバランスも少しずつ分かってきた。まず欠かせない存在になっているのが“森保スタイル”を熟知し、キャプテンも担う青山だ。コスタリカ戦ではボランチで組んだ遠藤を自由に動かしながら、自身は低い位置でどっしりと構えて周囲をコントロール。チームに落ちつきを与えられる存在として貴重な働きをこなしていた。
　
　また最終ラインのリーダーになっているのが槙野だ。試合前日には「（最終ラインは）僕が引っ張っていかなくてはいけないと思っています」と熱く語っていた男は、有言実行と言わんばかりにコスタリカ戦ではチームメイトを鼓舞。前半に一度、失点につながりかねない危険なパスはあったが、無失点で試合を切り抜けた。

前線の選手たちは評価を上げたはず

　またコスタリカ戦で評価を上げたのが中島、南野、堂安のアタッカー陣だろう。世代交代の旗手と期待される３人は、持ち味を存分に発揮。中島は２ゴールを演出しただけでなくトリッキーなプレーで観衆を沸かせ、南野は追加点となる代表初ゴールをマーク。20歳の堂安は「緊張していた」と振り返ったが、堂々たるパフォーマンスで攻撃に変化を加えた。この３人と好連係を披露した小林を含め、彼らも常連になる可能性は高いだろう。
　
　加えてボランチで躍動した遠藤もチーム内の序列は上がっているはず。遠藤は最終ラインでもプレーできるだけに、重宝されるはずだ。
　
　今後はコスタリカ戦でアピールした選手たちと、長友佑都、吉田麻也らロシア・ワールドカップの主力陣との融合が図られる。そこで森保ジャパンの全体像が見えてくるはずだ。
　
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180912-00047087-sdigestw-socc