菅野智之「球際に弱い選手が多いし、１つのプレーが軽すぎる」

風吹けば名無し

【巨人１―５ソフトバンク】
感情を抑え切れなかった。プロ入り後最短ＫＯ喫した巨人・菅野智之はバスに乗り込む直前に足を止めた。

　「誰も言わないから言います。今に始まったことじゃないですけど、球際に弱い選手が多いし、１つのプレーが軽すぎる。
相手の守備を見て何も感じないということはない。自分も含めてワンプレーに気持ちを入れていかないと」。
プロ入り以来、敗戦の責任を常に背負ってきた菅野が初めてキレた瞬間だった。

初回、ソフトバンクの福田に先頭打者弾で先制されると、続く上林を歩かせた。1死を挟み、四球と内野安打で1死満塁。
松田宣の遊ゴロを遊撃手坂本勇人が三塁へトスするも悪送球となり2者が生還（記録は適時内野安打と悪送球）。
さらに1死一、三塁から甲斐にセーフティースクイズを許し、この回4点を失った。

「勝負どころでの制球が良かった」と和田を評価したが、そんな相手左腕に敗れたことよりもチームの現状に我慢ならなかった。

　この日の1失策で今季43失策はリーグ最小の中日と比べ18も多い。併殺を取れないなど記録に表れないミスもある。
投手陣のフラストレーションが相当たまっているのは事実だ。
いくら好投してもが白星につながらないイラ立ちも重なったエースは最後に
「ウチのチームはまだ若い選手が多い。もっとがむしゃらにやってほしい」と加えた。

　チームは今日の敗戦で交流戦優勝を逃した。リーグの首位死守もここが踏ん張りどころだ。
投手と野手の信頼関係が崩れれば、シーズンも終わってしまう。

　≪気持ち分かるが≫
菅野の発言に巨人・原監督は困惑顔ながら
「気持ちは分かるけど、それをカバーするのもエース。菅野の言うことじゃない」とぴしゃり。
試合後は坂本らの野手陣をコーチ室へ呼び出して反省会を行うなど、首脳陣もチームの立て直しに必死。
指揮官は「みんな分かっているんだから」と自分に言い聞かせるように話した。

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